いよいよ本格的にクリニック通いがスタートしました。
ここから旦那は不要で私のみの診察に。
ですが、旦那は仕事を早めに切り上げて毎回迎えに来てくれていました。
うーんそういうところ凄く良いよ(借金はするけどな)
月に1回~2回、仕事帰り(かなり大回りになる場所)に立ち寄り、相変わらず重い空気感の待合室で数時間待ち、ようやく呼ばれ、私の卵巣の状況を確認し、
熊先生『〇月〇日に仲良ししてください』
と告げられるだけです。
そしてその後、旦那にその旨を告げ、あとは来るべき日に備えての心づもりと精力を養う。
これの繰り返し。
旦那は色々と協力してくれました。
DHCのサプリメントで鉄・亜鉛・ミネラル・マカを毎日飲み、精力の付くニンニク料理や栄養ドリンクも適宜飲み、ザクロが良いと聞くや否やアマゾンでポチったり。
協力してくれた、というのは表現がおかしいかもしれません。これは夫婦の問題なので、『協力』ではないですよね。
それでも、私はうれしかった。
私も、私なりにできることはなるべく行うように心がけました。
体を冷やさないようにする、適度に運動をする、寝る前にストレッチをする。妊活に大事といわれている基本的なことから、ちょっと胡散臭いオカルトチックなものまで色々と試してみたり・・。
こういった努力、という程のことでもないんですが、別にストレスは感じなかったので気分的に落ち込むこともなかったですし、どちらかというと意外にストレス発散にもなったりしていてその時期はメンタルも良好に保たれていたと思います。
ーーーが、実らず。
更にそのまま3か月が過ぎ、半年が過ぎ、次第に旦那との仲良しも、
私「今日は排卵日だね」
旦那「そうだったね、じゃあやろうか」
みたいな、本来は夫婦の愛を確かめ合う営みであるはずの仲良しなはずが、いつしか作業的なものになってしまっていることにいささか気分も落ち込んできます。
加えてそれが、仕事で(レジ締めで金額が合わなかった時など/銀行員の辛いところ)遅くなった時でも関係なく、容赦なく排卵日はやってきます。
旦那も同じで、残業でヘトヘトになって帰ってきた時も問答無用で行為に及ばなければいけません。
なんだかなぁ・・・と
この時ですら私は、本来子作りとは夫婦の愛の結晶であって、自然に欲しいと思ったタイミングで授かることが当たり前だと思っていましたので、表現が難しいですが今やっていることの罪悪感というか葛藤のようなものを抱き続けていました。
いやもちろん不妊治療は全然悪ではないし、そう割り切って自分で考えて選んだ道なのに、なんでこういう風に思うんだろう、と。そうやって他人(医師)の指示に従って性交渉して、もし子供が生まれてきたらどことなく申し訳ない気持ちになったりしないだろうか、と。
でも、それで念願のコウノトリさんが来てくれるならと思い、信じ、私はただ日々のルーティンを続けるしかありませんでした。
ところが。
最初はストレス発散になっていたことも段々と重荷に。色々とやってみても、これは本当に意味のあることなのかと都度疑問を抱くようになってきます。不妊治療の入り口に立ったばかりなのに、半年も経過すると早くもそんな状態でした。
そして7か月が過ぎた頃、いよいよクリニックの熊先生からこう告げらます。
熊先生「そろそろ次のステップに行きましょうか」
とうとうその言葉が。
でも、ここら辺で何かを変えなければ、段々と何かが壊れていく気がする。
私と旦那はお互いの顔を見ずとも、タイミングを合わせて頷いたのでした。
ということで人工授精編のスタートです。
◆続き
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