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不妊治療番外編① 出生前診断Ⅲ

【長編】不妊治療体験談

子供が生まれたら、どういう未来が待っているのだろう。

男の子で旦那に似たら、多分背は高くてスポーツ万能で、お調子者でクラスの人気者になるんだろうな。要領も良いだろうから塾は無理に通わさずに、何かやりたいことを全力で支援しながら伸び伸びと育ててあげたい。

女の子なら絶対におてんば娘だろうけど、ピアノとか水泳とかは習わせてあげたい。門限は厳しめに17時で中学生までしっかり管理して、変な虫がつかないように箱入り娘に育てようと旦那はするだろうな。

 

そういう未来を想像していました。

 

でも、

障害があるなら・・・この未来は無い。

 

その未来が思い描いたような未来ではなく、想像を絶するような大変なものだとしても、それでも幸せだと言い切れるほどに私は子供を愛することはできると思います。

だってこんなに望んで、苦しんで、辛い思いをして、やっと来てくれた子供だもの。愛するに決まっている。

 

 

ただ旦那はそうじゃない。

 

 

何かあった時に諦めるという旦那の意見、私は別にショックを受けたわけではありませんでした。

多分旦那が「もし何かあっても、絶対に生もう!」と言っても心の奥底では間違いなく蟠りもあったはずだし、自分にとってどういう回答が良かったのかもわかりませんでした。

なのに、旦那に考えを聞いてしまった。

 

でも・・・多分、そう

私は根本的に、心の奥底で、そもそも確率的にそういった悪い方ばかりに偏るなんて考える必要はないと思っているのです。だって35歳のダウン症確率は約1/400。1回で引くなんて考えなくていい。

 

 

だから、

私は今、答えを出さない

 

 

凄く卑怯かもしれないけど、もしそのような結果が出たらその時に考える

今その決断をする(ができる)ことが出生前診断の一つの意味かもしれないけれど、安心を買うための一つのお守りとしての位置づけで良いのだと、そう思ったのでした。

 

 

私『分かった、受けてみる』

 

 

私は答えました。

 

 

旦那『もし何か異常が見つかったら?』

 

 

私『その時に考える。多分大丈夫。』

 

 

自分で聞いておいて棚上げしちゃうけど、今はそれでいい。

自分にそう言い聞かせ、私は出生前診断を受けることにしました。

 

 

翌週、大阪で最も有名な出生前診断のクリニックに向かいます。

 

 

不妊治療番外編① 出生前診断Ⅳ

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