その日から、体外受精の準備がスタートしました。
まずは採卵準備からということで、排卵誘発(hMG)の注射を行うことにしました。内服よりhMGの方が効果が高いというので、確率論者の私はもちろんこちらを選びます。
クリニックに通うことも出来ましたが、流石に待ち時間が厳しそうなので自己注射で行うことにしました。とは言いながらも、私が自分で自分のお腹に針を刺すなど絶対に無理なので、そこは旦那にやってもらおうではないか、という考えです。
ピンチヒッター旦那は看護師さんに注射の仕方を丁寧に教えてもらっていましたが、やはり人のお腹に針を刺すのはなかなかハードルが高く、終始真剣な表情で聞き、度々質問もしていました。頑張れ旦那。
まずはいくつ卵子が取れるかというところがミソなのですが、こればかりはなるようにしかならない。
先生の話では、まだ卵子の老化はそれほどしていないので10個くらいは取れたらいいかな、というコメントでした。
さて、自己注射の日々が始まりました。会社に行く前に、旦那が準備してくれます。
良く手を洗って、針をセットして、アンプルを割って、粉を溶かして、吸い上げて、空気を抜いて準備完了。おお、初めてにしてはなかなかスムーズ。旦那は意外と手先は器用なのでこういう時は助かります。
そのまま私のお腹をグイっとつまみ、『いくよ』と言われて『ちょ待って』と言う前に
ブスッ!
チューーーー
あれ、痛くないぞ・・・
旦那、お前はもしかして名医なのか?
結構驚きました。
お腹に注射をするって『そんなこと素人が勝手にやっていいの?!』と思うような事でしたが、ちょいとチクっとするだけで特に痛くも無く、これなら全然大丈夫だと思えました。自分では多分無理だけど、人にやってもらうのであれば全く問題ありませんねこれ。(旦那は結構緊張していたみたいでしたが笑)
ということでそこから約10日間は、ルーチンワーク的にサクサク進みました。
旦那の注射準備も日増しに早くなってきてマジで名医。数日後には『さあ、オペを始めるぞ』とか言い出す始末。途中で数回クリニックにも行きましたが、下手すれば看護師さんより上手いかもレベル(笑)
この自己注射を事前にブログの体験談で読んでいた私は結構怖かったのですが、普通の注射がそれほど苦手ではない人にとってはそんなに気にしなくても大丈夫そう。
熊先生の話ではいい感じで排卵は進んでいそうだし、卵胞も育っているみたいだし、出来るだけ1回で沢山取れたらいいなと、二日後に控える採卵に向けて英気を養うのでした(その日は“天一のこってり”で)
◆続き
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