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不妊治療番外編① 出生前診断Ⅵ

【長編】不妊治療体験談

想定されうる

 

最悪の確率

 

確率論者の私にとって、これは重いです。

1/4といえば、75%で問題無いということ。そう考えると悪くないような気はします。

しかし今回の場合は、1/4【以上】な訳です。それは1/2かもしれないし、2/3かもしれない。

 

確定診断をするか、しないか。いや、お守りを買うといっておきながら、お守りは貰えなかった。

ならもう、しないという選択肢はありません。私は羊水検査をすることにしました。

 

羊水検査によって流産の可能性もあるそうですが、そのクリニックの実績では0.1%未満との事。なのでそこは心配ではありませんでしたが、費用が20万円ほど掛かるというところと、なにより

 

確定してしまう

 

という事。

まだ旦那の借金も残っているので大きな出費ではありますが、それより確定してしまうことが怖い。

そしてもし悪い結果が確定してしまった時、それはもう判断をせざるを得ない。

 

これまで先延ばしにしてきた事、そして今回の結果が良ければ永遠に判断しなくて良かったはずなのに、その最初のハードルを乗り越えられなかった。次のハードルを乗り越えられる確率は75%以下。

 

  

羊水検査を行う前に、私達は奈良県の春日大社に行きました。

無神教の私ではあるのですが、この神社だけは特別なのです。

 

体外受精を行う前と、採卵して培養している時と、移植した後の3回、私達夫婦は春日大社に向かいました。

体外受精を行う前に旦那に誘われてお願いしに行った時、お賽銭を入れて『体外受精が上手く行きますように』と願い事をしたとき、ふと、何か暖かいものが降り注いだような気がしたのです。

目を瞑ってお願いしている時、フワっと暖かい風が上から降りてきたというか、ちょっと驚いて目を開けると旦那はまだ手を合わせていて、私も気のせいかな?と思い再度目を閉じて、もう一度お願いを続けました。

培養している時は特に何も無かったのですが、移植した後に行った時も同じように、暖かい風を感じました。いや本当に。

そして、上手く行きました。

 

無信教の私だけれど、確率論者の私だけれど、人間って結局困ったら神頼みなんだろうなと感じます。起こる事象を単なる確率のばらつきで捉え、起こった事象がネガティブな結果だったら運が悪かったと言い、その逆なら運が良かったと。そうドライに捉えることは簡単なようで実は難しい。無限回の試行回数をこなせるならまだしも、自分の人生を左右する1回きりの勝負で、それが仮に50:50ならどうか。

これはもう、祈るしかないのです。

 

意味は無いことだと知っているけれど、いつもより多めに500円のお賽銭を夫婦で投げ、お願いしました。

すると、

 

またフワっと暖かい風を

 

確かに、また感じたのです。

 

 

不妊治療番外編① 出生前診断Ⅶ

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